職人魂ストーリー VOL.2

森竹 昭雄 Akio Moritake

今年で入社24年目を迎える森竹次長。入社当時の様子を教えてください。

入社当時は西新地のオフィスや福岡支店が開設されてまもなく、会社の事業拡大に伴い従業員が増えている時期でした。20代前半の若い世代の従業員が多かったですね。萩原工場はまだ無くて、製版やハンド部門もすべて西新地にありました。

萩原工場で10年以上ハンドプリントに携わっていたそうですが、
印象に残っている出来事はありますか。

数年前、萩原工場で火災があり、オートプリントの機械が全焼しました。この時、役員は従業員の身を案じただけで誰一人責めることはなく、再建に向けてすぐに手配をしてくれました。新しい機械を導入するまでの半年間、今までオート(機械)でしていたものをハンド(手作業)でするため、早朝から深夜まで勤務していたのですが、決して苦にはなりませんでした。役員の切り替えの早さと前を向く姿勢が、私たちを強く引っ張ってくれていたのだと思います。

ハンドプリントの様子。

生産管理部次長として現場を統括する上で、
日頃心がけていることや大切にしていることはなんですか。

デジタル技術の進歩によって、業務指示の意思疎通はシステムで一括管理しています。システムの利用は早くて正確ですが、これによって従業員同士のコミュニケーションが減少している気がして、すこし残念ですね。
商品の色指示や仕立ての細かいニュアンスなど、文面だけでは伝わらないこともたくさんあります。私は直接会ったり、電話をすることで、小さな誤解やズレが生じないよう努めています。
また、直接会って会話をすることで、言葉以上に相手の気持ちがわかる。一緒に仕事をする仲間だからこそ、業務内外問わずのコミュニケーションを大切にしていきたいですね。

デジタル化は業務システムだけではないという。
生産の現場でもデジタル化が進んでいるということでしょうか。

染色業もデジタルプリント技術がどんどん普及して、従来の染色会社は全国的に廃業が多くなっているんですよ。紙に印刷するのと同じ要領で布に印刷できるようになっているんです。社内のデジタル部門も昨今さらに需要が増えてきて、成長を著しく感じています。
それでも、従来の染色やプリントの製品を求めてくださるお客様はまだまだたくさんいらっしゃいます。その期待に応えるのは、150年の歴史がある太田旗店の大切な役割のひとつだと思うんです。
私たちはデジタル化という時代の流れとこれまでの伝統をうまく融合させて、伝統を残しながら前に進んでいけると思います。
              
時代が変化していくなか、これからの太田旗店にとって大切なことは何でしょうか。

染色技術の進歩により、染色商品の選択肢はどんどん増えています。同じ赤でもお客様の求める赤と、私たちが考える赤が完全に一致しているとは限りません。染元の太田旗店にとって、色は全ての原点。この素材、この用途ならこの赤が映える、と長年の経験に基づいて提供できるのは、太田旗店の強みではないでしょうか。
お客様の感性により近い染色・商品を提案するためにも、全ての経験を糧にして、染色技術を磨いていきたいですね。

趣味で作ったというオリジナルの傘を見せてくれた森竹次長。
「余っていた和手ぬぐいをPVC加工(ラミネート)して、何かできないか模索していたところ、傘が出来上がりました。仕事ではなく趣味の範囲です。型にはまらず、挑戦する気持ちはいつも大切にしています」
職人01

もりたけ あきお(生産管理部次長)

大分県佐伯市生まれ。大工の父と縫製が得意な母の元に産まれ、幼少期よりものづくりに親しむ。学生時代、どの科目よりも美術を得意とし、特に色に魅せられて染色の世界に足を踏み入れた。高校卒業後は、大阪の染色会社に入社。大分に戻り、太田旗店に入社した。入社24年目の今年より生産管理部の次長として、装匠部・商品管理部を取り仕切る。「お客様から見本としてお借りする製品には、未知の染物も数多くあります。どのように染色しているのか、どんな染料を使っているかを追求し、新しいことに挑戦する気持ちを忘れないようにしたいです」

 

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